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侵略?開拓? 20年前の物語が映す現実

  • 執筆者の写真: ncu807
    ncu807
  • 11月29日
  • 読了時間: 3分

--


【開拓】


漸く我々はその星にたどり着いた

我々の星とそっくりの青い惑星だ


大戦が起きたのは私が子供の頃だった

小国の独裁者が放った一発のミサイルが引き金となり

狂気の連鎖が始まって飛び交う兵器に我々の星は一変した

故郷は見る影もなく荒廃してしまった

私の知る者も私を知る者もいなくなるほどに


かろうじて残った者たちは争うことを止め

涙して故郷を見限り

移住すべき星を探すことと

宇宙船の建造に団結してあたった


私の子供が生まれる頃

宇宙船がやっと完成し

孫が生まれた今

漸くこの星にたどり着いた


長い年月待ちわびた我々の新しい星

念願の安住の地が青く輝いている

開拓すべきフロンティアが目の前にあるのだ


海洋に近づき

渇望していた水を補給していると

この星の知的生命体が攻撃してきた


攻撃してきた飛行物体を捕獲して

操縦者とコンタクトしてみると

知的レベルが低いこの種族が

この星を支配しているようだ


肌の色こそ違うが同じ種族が

約70億ほど繁殖していることがわかった


彼らはこの星を「地球」と言い

自分たちを「人間」と呼んでいるらしい


これから地球の開拓が始まる

この安住の地で我々の新しい歴史が

刻まれていくだろう


2016年4月10日 7:01

--


日付を見てもわかるようにこれは私が約二十年前に書いたものだ。

ストーリーは異星人が地球に降り立ち侵略を開始する発端を描いている。彼らにとってその行為が「開拓」であることを強調したかった。


一見、SF物語だが、実際にこの光景は現実の中にも存在する。大国が小国に対して行っていること——技術や論理、あるいは正義を盾にして領土を奪い、価値観を上書きしていく過程は、まさに「開拓」という名の侵略そのものである。


起きている事象の善悪は、常に当事者の立場と解釈によって変わる。


人は自らの正当性を疑うことなく、他者を制圧する理由を探し、時に歴史すら都合よく塗り替える。これは小説でもSFでもなく、日々報道の中に現れるリアルな現象なのだ。


今私は8000キロ離れた場所で起きている出来事に対し、時に無関心で、時に無力さを感じる。だが、それが自らの足元に降りかかったとき、初めて「これはまずい」と慌てふためく。その繰り返しを、できれば避けたい。


せめて、見ようとすること。

せめて、考えようとすること。


その積み重ねが、見えない未来を少しでも形づくるのではないか。


これは異星人とのいざこざではない。

同じ地球人同士が繰り広げている現実の話である。

物語の語り手が誰であれ、読み手である我々が「これは自分の物語かもしれない」と感じた時、それは単なる作り話ではなく、示唆に変わる。


想像力がある限り、我々には学びのチャンスがある。

そしてその学びを活かすか否かは、今この瞬間の選択に委ねられているのだろう。

ree



 
 
 

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