営業バカ一代
- ncu807
- 7月5日
- 読了時間: 2分
「行きですか?帰りですか?」
羽田からの飛行機で隣のビジネスマンに話しかける。
離陸して落ち着いたころを見計らって唐突に質問する。
『え?』
「出張ですか?」
『ああ、帰りです。』
「そうですか~私も帰りです。札幌ですか?」
こうして会話を始め、最後に名刺交換する。
ホテルのロビーでも同じ。
「どちらからですか?私は札幌です。」
会話の内容はなんでもいい。
大事なのは、軽く受け取りやすいボールを投げて、会話のキャッチボールをすること。
その中で笑顔が生まれ、共感が芽生え、距離が縮まり、名刺を交換する。
最終的には営業が目的だ。
でもいきなり売り込まない。
まずは仲良くなる。
それだけをひたすら続けてきた。
NHKニュースで取り上げられた企業に電話する。
がっちりマンデーや経済番組に出演した社長にメールする。
NetnewsやYouTubeに出てきた経済学者に友達申請してみる。
すべては営業したいがため。
営業スキルを磨くため。
どうすれば心を開いてもらえるか、どうすれば信頼を得られるか。
いつも悩み、考え、そして実践してきた。
あるとき、ふと気づいた。
「要するに、仲良くなればいいんだ!」と。
それからは気が楽になった。
難しく考える必要はない。
まずは話しかける。笑う。共感する。それだけでいい。
よく聞かれる。
「なんでそんなことができるんですか?」
「その確率はどのくらいなんですか?」
答えはこうだ。
バカだからです。
それしかできないからです。
成功事例なんて、涙の山脈の上にかすかに見える雪のようなものだ。
成功確率なんて、答えられても意味がない。
やり続けるバカの%でしかない。
今までは手当たり次第に弾を撃ってきた。
数を打って、試して、失敗して、また打ってきた。
でも来月から少し変えてみたいと思っている。
どう変えるかはまだ決めていない。
でも、きっと決めたら、またそれだけを、
バカみたいにやり続けたい。
仲良くなることを恐れずに。
誰かの心に届くまで、やり続ける。
一つひとつの出会いを大切にしながら、
バカ正直に前へ進んでいく。
それが、私の営業であり、私の生き方だ。

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