社長に突撃せよ
個人に保険を売るとする。
まず、誰にアプローチするかを決める。
電話してアポイントを取り、面談して商品に関心を持ってもらう。
相手の状況をヒアリングし、提案をする。
そして、決断を促し、契約してもらう。
ざっくり言えば、営業の流れはこんなものだ。
若いサラリーマンなら、月額1万円ほどの契約が多いだろう。
一方で、経営者なら10万円、法人契約なら100万円の保険料も珍しくない。
やっていることは同じ。
必要な手間も、かかる時間も、ほとんど変わらない。
では、どちらが効率的か?
言うまでもなく、契約額の高い方がいいに決まっている。
問題は――どこに行って、誰に売るか。
私は迷わずこう言う。
「社長に営業してほしい」 と。
どんな商品でも構わない。
社長に売ることを意識して動いてみてほしい。
私がコピー機を売っていた頃、看板を頼りに一軒一軒、飛び込み営業をしていた。
受付の人に声をかけ、事務担当者に説明し、見積書を社長に回してもらい、結果を待つ――。
そんな日々の繰り返しだった。
だが、今振り返れば思う。
最初から社長に行けば、話が早かったのだ。
社長は、ほとんどの場合、決定権者である。
結論も早く、理屈より「直感」で決めることも多い。
だから、営業の手応えがある。
では、どうやって社長と会うか。
飛び込みでもいい。
電話でもいい。
メールでもSNSでも構わない。
大事なのは「会う方法」ではなく、“会いに行く覚悟” である。
たとえばテレアポなら、まずターゲットリストを作る。
電話での問答集――スクリプトを準備する。
そして、あとは折れない心で掛け続けるだけだ。
この作業は地味で、根気がいる。
M気質でないと、三日で嫌になる。
だが、そこを越えた先にしか「経営者の世界」は見えてこない。
今の時代、飛び込み営業をしている人はほとんどいない。
だからこそ、やる価値がある。
他人がやめた場所には、まだチャンスが眠っている。
メールも、SNSも、便利だ。
だが、そこに「自分の声」と「覚悟」が乗らなければ、ただの文字の羅列で終わってしまう。
結局のところ、営業とは、誰に向かって言葉を届けるか で決まる。
社長に売れ。
決定権者と向き合え。
その瞬間から、営業は“交渉”ではなく“対話”に変わる。
そしてその対話の先にこそ、
本当の信頼関係と、ビジネスの喜びが待っているはずだ。




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