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執筆者の写真ncu807

欲望

井上陽水「限りない欲望」を

思い出した。

 白い靴が欲しくて

 母に頼んで手に入れた

 最初は嬉しくて

 いつでも履いていたが

 ある日見た

 青い靴に欲望は移り

 白い靴は色あせていく

そんな歌詞だったはずだ。

確かにそう思う。

欲望は主に視覚から生成され

獲得に向けた行動に移り

手に入れた瞬間を頂点に

どんどんその喜びは

朽ち果てていく。

フランス経済学者 

トマ・ピケティ氏は

「資本収益が産出と所得の成長を

 上回り続けると

 資本主義は持続不可能なまでの

 格差を産む」とし

グローバル資本に対する累進課税を

提唱した。

要するに格差が拡大し

このまま金持ちが

肥え太り続けると

痩せこけた俺達貧乏人たちが

騒ぎ出すぞ

という話である。

昔テレビで紹介されていた

ウルグアイのホセ・ムヒカ氏は

世界一貧しい大統領と

言われていたらしい。

彼は平均的なウルグアイ人と

同等の所得以外は

月給の90%を慈善事業に

寄付していたという。

世界一心豊かな大統領と

言える。

同じ頃に注目を

集めたふたりに

奇妙な示唆が

含まれている気がする。

かき集める欲望が

満たされたのなら

どうか

分かち合う欲望で

心満たして欲しい。

立って半畳寝て一畳。

あの世へは自分の骨さえ

持ってはいけない。

映画「宇宙戦争」で

人類を救ったのは

ウィルスだった。

もしかしたらコロナは

人との接触を断つ事で

本当の意味での

人と人の関わりとは何かを

問うているのだろうか。

そしてまた

コロナという敵の出現が

人と人の争いの終止符へと

誘(いざな)っているのだろうか。

ここへ来て

またさらに不穏な動きをみせる

コロナと世界に

どう対処すべきだろうか?

慌てず騒がず

今目の前にある事を

出来る限りやる

それ以外にない気がする。

ただ沸き起こる欲望に

流されては生きたくない。

その欲望が他が為でないばかりか

自分の為にもならないのでは

なお悲しい。

2022.12.7

父の7回目の命日。

家族に惜しみ無い愛を注いだ

彼なら何を私に望むのだろう。

今日はそれを考える日に

してみたい。


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