AI営業マンはいつ産声をあげるのか?
- ncu807
- 6月26日
- 読了時間: 2分
50歳を過ぎて、私はテレアポという泥臭い仕事を始めた。最初は正直、驚いた。社長は電話に出ない。受付突破の確率はわずか10%。数をこなさなければ、まったく意味がない世界である。しかも、つながった相手は百戦錬磨の経営者たち。当然、アポイントを取るには話術と信頼を得るスキルが必要になる。もう一つ、絶対に欠かせないのがメンタルの強さだ。
ある日、電話口に出た社長から30分も説教を受けたことがある。「なぜ電話なんかしてくるんだ。俺の時間を無駄にしやがって」と。そう言いながら延々文句を言い続けるのだから、「じゃあその時間は無駄じゃないのか?」と心の中で思った。しかし、それを口に出すことはない。ただただ、相手が電話を切るのを待つだけだった。そんな日々を2年間、8,000件以上、札幌市内の経営者に電話をかけ続けた。
結果、統計上アポイント獲得率は約3%にまで上がった。数字としては小さく見えるかもしれないが、私にとっては大きな成果だった。少しずつ自分の中に営業スキルが積み上がっていくのを実感した。
そして今、AIがこの領域にも入り込んできている。ネット上から営業先を自動で抽出し、相手ごとに最適なアプローチを判断。商談アポイントまで取ってくれるAIツールがすでに登場している。さらには、面談中もアシスタントとしてフォローし、成約に繋げるサポートをし、成約後は顧客のフォローアップまで自動で行う。いわば、営業のすべてをAIが担う時代が現実味を帯びてきたのである。
もしかすると営業の仕事が完全に自動化される未来は、もう目の前にあるのかもしれない。かつて私が泥水をすするように行っていた仕事を、AIは秒単位でこなす。人間だからこそできることももちろんある。しかし、無駄の削減・生産性の最大化という点において、AIの進化は無視できない。これからの営業は、人間とAIの連携が鍵になる。
経営者はいかにAIを理解しAIを乗りこなすか?
その手腕を問われるのだろう。
AIという暴れ馬は急激に進化し続けている。
後塵を拝しては蹴られてお陀仏しかねない。
くわばらくわばら。。。。

Commentaires