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  • 執筆者の写真ncu807

記念日


カミさんとの「出会い記念日」

10周年記念旅行だった。

二人ともバツイチ。

私がドトールコーヒーで

ナンパしてから16年間

ずっと一緒にいる。

沖縄は互いに初めて

折角なのでサプライズを

計画した。

festariaでネックレスを買い

スーツケースに忍ばせておいた。

ホテルに頼んで

夕食後にケーキとシャンパンを

部屋に届けてもらっていた。

その時に隠し持っていた

プレゼントを

首につけてあげた。

泣いて喜んでくれた。

それから

festariaとサプライズは

セットになった。

3前やっと入籍した。

お互いにいい歳なので

時期を選んでいただけで

ずっと一緒にいた。


その時は新婚旅行と称して

東京見物に行った。

銀座にホテルを取った。

ランチのお店は決めていた。


向かう途中で

銀座三越に誘った。

「あっ ここにも

 festariaがある!

 ちょつと覗いていこう。」

下手な芝居で店頭へ。


カウンターで「芳永です!」

名前を言うとお店の方が

「お待ちしておりました。

 おめでとうございます。」


と品物の包をカミさんに

渡してくれた。


そのひと月前に

カミさんと札幌大丸で

見ておいて品だ。

「買わないけど見に行こう。」

と予め選んでもらっていた。


festariaのHさんにお願いして

銀座三越で

その品を受け取れるように

手配してもらっていたのだ。

ランチの店で包を開いた

かみさんは目を潤ませていた。


Hさんの接客は素晴らしい。

物腰は柔らかく心地よい。

押し引きも絶妙だ。

そして気が利く。


サプライズも

すぐ手配してくれた。


結局 営業はひとなり。

人は人につく。


失礼だが

たまたま大丸でHさんに会った。

接客を受けて感動して

それ以来アクセサリーは

festariaで買うことになった。


昨日はカミさんとお散歩がてら

大丸札幌店に行った。

Hさんはお休みだったが

対応してくれた方の接客も

素晴らしく衝動買いをした。


家に帰って

キラキラ光るものをつけて

カミさんは喜んでいた。

その喜んだ顔を見て

私も喜んでいた。


かみさんもわたしと同じで

物欲は乏しい。

あれが欲しい

これを買って

などと言われたことはない。


私もほぼ買い物に行っても

「要らない」が常套句だ。


どんなに金があっても

棺桶に詰め込んだ札は

燃えて無くなる。


物もそうだ。

白骨になった身で

あの世には持ってはいけない。

残るのは思い出だけだ。


ならば笑顔を目に焼き付けたい。


カミさんの喜ぶ顔

お客様の感動

出会う人の微笑みが欲しい。

今日も明日も

人に会うだろう。

営業したりされたりする。


どっちもお客様になるのなら

どっちも気持ちよく

笑顔になれる付き合いをしたいものだ。




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