だれ と どこ
- ncu807
- 10月24日
- 読了時間: 2分
ビジネスの根本は、商品を仕入れて、利益をのせて、売ること――。
シンプルに言えば、それだけである。
商品は「買ってくる」か、「作る」かのどちらか。問題は、その先の一点に尽きる。
どこで、誰に、売るか。
北海道で売るのか。
日本全国に展開するのか。
それとも、世界に仕掛けるのか。
子どもに届けたいのか。
女性に選ばれたいのか。
それとも、くたびれたオッサンの心を掴みたいのか。
売り込みたい会社の数で言えば、世の中にはいくらでもある。
つまり、「あなたの商品が売れない理由」は、本来、存在しないはずなのだ。
なぜなら、あなたは「売れる」と確信して、その事業を始めたはずだから。
もし今、「売れない」と悩んでいるなら、
考えるべきは商品の質でも、広告の量でもない。
もう一度、「どこ」で「だれ」に売っているのかを見直すことだ。
すでに買ってくれた顧客と似た人を、別の場所に探してみよう。
その顧客に「なぜ買ったのか」を聞いてみよう。
そこに、次の見込み客のヒントがある。
「誰に売るか」が変われば、商品の見せ方も、言葉も、伝わり方も一変する。
SNS広告がうまくいかないのは、アルゴリズムのせいではなく、届けたい相手を描ききれていないからかもしれない。
同じ商品でも、語る相手が変われば、物語は変わる。
「売れない」という現象は、多くの場合、相手が違うだけの話である。
視点を少し変えるだけで、市場はまったく違って見えてくる。
地方の小さなパン屋が、観光客ではなく「地元の高校生の放課後」に焦点を当てて人気店になったように。
BtoBのメーカーが、直接エンドユーザーに発信することで、ブランドの意味を再定義したように。
売れないときこそ、「どこ」と「だれ」を見直すチャンスである。
あなたの事業は、まだ眠っている市場に出会っていないだけかもしれない。
それは遠くにあるとは限らない。
もしかすると、すぐ隣にいる“まだ気づいていない顧客”かもしれないのだ。
「どこ」で、「だれ」に、売るのか。
この問いを持ち続ける限り、ビジネスは必ず次のステージへと動き出す。
そしてその瞬間、あなたの商品は、「売るもの」から「必要とされるもの」へと変わるのである。




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