積み重ねが資産に
- ncu807
- 11月6日
- 読了時間: 2分
対談を始めて、もう四年になる。
気づけば、その回数は150回を超えた。
そして年に一冊のペースで書籍としてまとめ、今年もまた一冊――
12月1日、第4冊目となる『経営者育成研究会④』がアマゾンで発売となる。
この四年間で、私は七千人を超える経営者と面談してきた。
週に四十件を超えるオンラインミーティングは、今も変わらず続いている。
画面越しに交わされる言葉の一つひとつが、経営者の想いや葛藤、そして未来を照らす光になる。
その積み重ねこそが、いまの私にとって何よりの学びであり、財産である。
思えば、原点は二十六年前にさかのぼる。
私が初めて起業した頃、心を奪われるテレビ番組があった。
「堀場政夫の心はベンチャー」。
ベンチャーの元祖と呼ばれた堀場政夫氏が、当時を代表する起業家たちと語り合う対談番組である。
京セラの稲盛和夫氏、日本電産の永守重信氏、アート引越センターの寺田千代乃氏――
日本を動かした起業家たちが、真剣に、そして楽しそうに経営を語っていた。
若かった私は、その姿に胸を打たれた。
「心はベンチャー」――その言葉の響きが、私の中に一本の芯を残した。
いつか自分も、経営者同士が学び合い、励まし合うような場をつくりたい。
そんな願いが、いまの経営者育成研究会の原風景になっている。
思い返せば、最初の一歩は本当に小さかった。
軽い気持ちで始めた対談が、少しずつ回数を重ね、気づけばYouTubeチャンネルになり、そして書籍として形を残すようになった。
「やってみよう」「続けてみよう」――ただそれだけの積み重ねが、いつの間にか資産になっていた。
続けることの力。
それは派手さのない、静かな力である。
けれど確かに、人を変え、組織を変え、社会を動かしていく。
これからも、経営者たちとの対話を通じて、新しい学びと出会いを紡いでいきたい。
来年は、どんな景色が見えているだろうか。
その答えを楽しみに、また次の一話へと向かっていく。




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