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わらしべ長者戦略

  • 執筆者の写真: ncu807
    ncu807
  • 1 分前
  • 読了時間: 2分

36歳で起業した。

だが、どんな事業をやるかは、まったく決めていなかった。


とりあえず、ネットで知り合った人を訪ね、全国を飛び回ってみた。


旅先では「英会話の勉強だ」と称して、外国人を見かけると手当たり次第に話しかけた。

英語など話せない。今でも大して変わらない。


それでも、中学英語とボディランゲージで、けっこう意思疎通はできるものだ。

名古屋駅でイギリスのアーティストグループに声をかけたら意気投合し、その夜のライブに招待された。

終演後には楽屋まで呼ばれ、何を話したかも覚えていないが、“仲良くなればいいことがある”という確信だけは残った。


――よし、まずは仲良くなろう。


そう決めて、誰彼かまわず話しかけてみた。


新幹線で芸能人を見かけ、「ファンなんです」と声をかけてサインをもらった。

横浜のホテルでは隣に座った老夫婦と政治談義とペットの話に花を咲かせた。

飛行機で知り合ったリース会社の部長とは後日札幌で再会し、起業の相談にまで乗ってもらった。


そして気づいた。

出会った人は、すべてお客様になりうる。


問題は――こちらの商材だ。


コピー機しか売るものがない時に、主婦と仲良くなっても売りづらい。

ならば発想を逆にすればいい。


まず仲良くなる。

仲良くなったら、相手の欲しいものを聞く。

それを仕入れて売ればいい。


リース会社の部長は海産物が好きだと言っていた。

ならば仕入れよう。


札幌の卸売市場へ早朝に出向き、「この商品をこのくらい、どういう条件で売ってもらえますか」と飛び込みで聞いて回った。

2〜3軒回るうちに、何とか買えそうな感触を得た。

ついでに社長に挨拶し、バカみたいな起業話をして笑ってもらい、「またおいでよ!」と声をかけてもらった。


こうして仕入れたアサリを、リース会社の部長に売った。(これは今やるとダメかも)


――まず仲良くなって懐に入り、課題を聞く。

必要な商材を探し、仕入れて届ける。

仕入れ先とも仲良くなり、そのニーズから新たなビジネスを見つける。


販売と仕入れの数珠つなぎ。


私はこれを「わらしべ長者戦略」と呼んでいる。


やる気になれば、朝から晩まで街を歩き、お店に飛び込み、店員と仲良くなり、社長に挨拶に行く。

どこへ行っても、誰に会っても、仲良くなれる自信がある。


出会う人すべてがお客様。

仕入れ先を増やし、総合商社かつ総合デパートを創ればいい。


ここ4年で、7千人の経営者、1000社とのご縁が拡がっている。

今日もまた、“わらしべ長者”を目指して突撃してみたい。


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